要介護の認定数値で変わる介護費用

介護費用は要介護者の世話に要する出費のことですが、中でも介護サービスの利用費の割合が多数を占めます。介護施設の利用や送迎サービス、訪問介護などサービスの内容は様々ですが、これらの介護サービスは要介護者ごとに設定されている要介護の認定数値で利用費が変わるのが特徴です。

ひと口に要介護者と言っても、身体的な不自由さの程度は人によって異なります。そのため、介護に要する手間や心身の健康管理の方法などを考慮して認定数値を決めています。認定数値が大きいほど不自由さの程度が重く、専門的な介護が必要になってきます。その認定数値を要介護度と呼び、介護サービスの利用費は要介護度の数値が大きくなるほど高額化するため、費用を見積もる場合は注意しなければいけません。

介護サービスによって利用費の金額が異なるので一概には断言できませんが、要介護の1と5では約2倍の差があります。もっとも重度な要介護5になると自力での歩行や食事、排せつがほぼできません。生活におけるほとんどの事柄について介助作業が必要となるので介護サービスの利用費は高額化します。

基本的に要介護者の自己負担額は1割から2割ほどですが、それでも毎月支払いが続けば家計は圧迫されていきます。また、介護施設では基本サービスとは別に医療面や生活面に関する個別のサービスを行っている所もあります。サービスによっては利用者が費用の全額を自己負担するケースもあるので、初めて施設を利用する際には、事前の確認が不可欠です。